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堀田歯科クリニック
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むし歯はもとには戻りません

むし歯は、ごく初期CO(シーオー)の場合治ることもありますが、一般的にはほかの病気と異なり、人間の身体がもっている自然に治す力で治ることはありません。ですから、まず、むし歯にならないように予防することが何よりも大切です。むし歯をはじめとする歯と口腔の病気は、全身のさまざまな健康状態と密接に関連することがわかっています。健康な毎日をすごすためには、まず歯と口の中の状態を良好に保つことが、大切な条件になります。

むし歯の進行

C0
自覚症状はほとんどありませんが、歯の表面に黒いところや不透明な白いにごりが出来ます。まだ穴はあいてません。
 C1
歯の表面(エナメル質)にむし歯による小さな穴ができます。
 C2
象牙質までむし歯の穴が進行している。冷たい水が口に入るとしみることがあります。
  
     
C3
神経(歯髄)までたっしているため、ずきずきしたり激しく痛みを感じます
 C4
歯根部まで達して、根だけが残った状態です。
  
   

むし歯のはじまり

35歳以上の82%、16~34歳でも約70%が歯周病にかかっています。
歯の丈夫な人は歯科医院に行かない実体も含めて、私の医院を訪れる人は、ほぼ100% 歯周疾患の兆候があるように実感しています。

飲食をすると、その直後からむし歯菌が糖分から酸をつくりだして、プラークが酸性になります。このとき菌の表面(エナメル質)を溶かし、カルシウムやリン酸が奪われます。この反応を脱灰といいます。
しばらくするとだ液の働きにより、酸が中和され、カルシウムやリン酸が歯の表面(エナメル質)に再び戻ってきます。これを再石灰化といいます。

飲食のたびに脱灰と再石灰化が繰り返され、脱灰が優性になると、再石灰化が追いつかなくなり、むし歯へと進行していきます。

三つの要因でむし歯ができる

むし歯は、三つの要因が重なった状態のまま時間が経つと次第に進行していきます。むし歯予防には、下図の内容を意識的にコントロールすることが大事です。

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むし歯予防の基本

歯をつくる基本的な栄養素

強い歯をつくるには、ふだんの食生活で十分に栄養のバランスがとれた食事をとることが大切です。

人間の歯や骨は、体の中で最も硬い組織で、少量のたんぱく質と多くのカルシウムやリンなどのミネラル成分でできています。これらの成分は、強い歯をつくるために欠かせない基本栄養素です。ミネラル成分を豊富に含んだ食べ物には、小魚類、レバー、海藻類、牛乳、卵、大豆、野菜、果物、などがあります。意識してこうした食べ物をとるように心がけましょう。

よくかむことも大切

最近、やわらかて食べ物を好む傾向があります。しかし、よくかんで食べることも、健康でじょうぶな歯をつくるうえで欠かせないポイントになります。よくかむと、だ液がたくさん出ます。消化吸収をよくする働きをするほか、だ液にはカルシウムやリンが飽和状態で含まれているので、歯のエナメル質から溶け出したカルシウムやリンを補います。(再石灰化)
また成長期には、かみごたえのある固い食べ物をよくかむことが歯の植立状態をよくし、美しい歯並びを形づくるのに役立ちます。さらにだ液には、糖尿病や動脈硬化、がんの予防につながる成分が含まれることが知られています。


かみごたえのある食べ物
昆布、りんご、野菜スティック、スルメ、くるみ、ナッツ、小魚 など
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むし歯予防のポイント1

糖分の摂取回数を控えめにする シュガーコントロール

糖分をじょうずにコントロールすることで、むし歯菌の養分になるものを少なくし、菌の繁殖をおさえることができます。代表的な糖分には、食べ物や飲み物に含まれる砂糖(ショ糖)や、果物に含まれる果糖やブドウ糖などがあります。糖分の含まれる食べ物や飲み物をとる回数が少なければ、よりむし歯になりにくくなります。とくに注意したいのは、三度の食事以外にとる間食の回数です。もともと間食には、三度の食事で不足する栄養分を補う意味があります。そこで、間食の内容には、甘いものだけでなく栄養面も考えて、ひと工夫したいものです。

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むし歯予防のポイント2

むし歯菌を減らす プラークコントロール

むし歯菌を減らすには、ブラッシングが最も一般的な方法です。正しいブラッシングによって、むし歯菌のすみかになるプラークを取り除きます。食べ物のカスがついたまま24時間経つと、歯の表面では、むし歯菌が相当に繁殖します。とくに寝ている間は、だ液の流れが弱いので、歯のエナメル質から溶け出したカルシウムやリン酸が補われず、危険な状態が長くつづくことになります。そこで、歯みがきをするよいタイミングは、●寝る前は必ず ●食前・食後はでるだけ これを毎日の習慣にすることが、大切です。食前の歯みがきの利点は、古いプラークがあると飲食の直後からより酸性に傾いた脱灰が始まり、むし歯の危険性が増大するので、食前にそのプラークを取り除くことが望ましいからです。

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むし歯予防のポイント3

歯を強くする最良な方法 フッ素

フッ素とはどんなもの

フッ素(元素記号 [F])は、塩素やヨウ素などと同じハロゲン族元素の一つです。化合力が非常に強く、身の回りのある土や水、草や木などの植物、いろいろな動物はもちろんのこと、人間の身体にも例外なくフッ素は含まれています。私たちは、毎日食べ物や飲み物からフッ素を身体に取り入れています。フッ素は、人間の身体、とくに歯や骨を丈夫にする有益な元素です。一日に必要なフッ素は、成人では一日あたり3~4mg(0.05mg/kg)とされています。毎日の食べ物や飲み物からとる量では、むし歯を予防するのに必要な量が不足しがちです。そこで、何らかの形でフッ素を補う必要があるのです。

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フッ素のむし歯予防効果

どうしてフッ素でむし歯が防げるのでしょうか?

フッ素を歯に作用させると、歯の表面から取り込まれ、歯の結晶(アパタイト)の一部になります。フッ素を含んだ歯の結晶は、普通の歯の結晶より丈夫になり、むし歯菌の出す酸に対してより強くなります。ですからフッ素を適切に使うと、歯の表面が強くなり、むし歯になるのを防ぎます。また、歯のエナメル質のまわりにフッ素があると一度脱灰した部分の再石灰化を促進し、エナメル質の補修がしやすくなります。最近の研究では、この再石灰化促進力の方がむし歯予防効果としては大きいとされています。

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むし歯予防のフッ素は安全です

フッ素というと、安全かどうかを気にする人がいますが、安全性で問題になるのは、飲み込むフッ素の量です。一度に大量に飲むと、急性中毒をおこします。しかし、飲み込んで危険とされ医師の処置が必要となるフッ素の量は、体重1kgあたり5mgです。(体重60kgの大人:300mg、体重10kgの子供:50mg)フッ素を添加した水道水を一日一リットル飲むと、約1mgのフッ素を飲み込むことになります。フッ素塗布では、子供で8mgのフッ素を使用し、口の中に残るフッ素量は2mg程度となります。フッ素洗口では、洗口後、口の中に残るフッ素は、お茶1~2杯に含まれる量と同じです。このように口の中に残る量は、危険とされる数値とかけ離れています。

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子ども(乳幼児)のむし歯とその予防法

子どものむし歯は、歯科知識の普及とお母さんの歯への関心が高くなったために、随分減りました。でも、安心してはいけません。乳歯は大人の歯と比べ象牙質やエナメル質の成熟度が低く、しかも子どもは甘いものを口にする機会が多いので、むし歯になりやすく進行が早いのです。
子どもの歯と口を健康に保つには、正しい歯磨きを実行し、予防と早期発見・早期治療のための健診を進んで受けることが大切です。また、先手を打った予防治療で、お子さんの歯をむし歯から守りましょう。

フッ素塗布・フッ素洗口法

フッ素化合物はむし歯を制限する効果があります。この効果を利用してフッ素を歯に直接塗布します。塗る方法は、いくつかありますが、よく歯ブラシをした歯面にフッ素を染み込ませた綿球を押し当てる方法と、トレーの中で濾紙にフッ素の液を染み込ませて電気を流して吸着させる方法と、特に薄いフッ素溶液を歯ブラシの後クチュクチュさせて吐き出させる方法などがあります。(最後のフッ素洗口法はご家庭でできます)。なお当医院では電気を流す方法は行っておりません。

シーラント

奥歯のむし歯を防ぐ為に考え出されたのがシーラントです。むし歯になる前に奥歯の噛み合わせの溝を削らずにフッ素系の樹脂で埋めてしまう方法です。長い間に少しずつフッ素が染み出しむし歯を予防すると共に、プラークや、食べ物が詰まるのを予防します。健診を受けた際に、剥がれていたり磨り減っていたら、また埋め直します。子どもの奥歯は口が小さい為、歯ブラシが届きにくくむし歯になり易いので、大切な6歳臼歯や乳臼歯をこの予防処置で守ってあげて下さい。(これは保険治療が認められています)

サホライド塗布

削るほどではない軽いむし歯にフッ化ジアンミン銀を塗る事を「セホライド塗布」といいます。フッ化ジアンミン銀は、むし歯の進行を抑制し、しみにくくする性質があります。歯の表面をきれいにし、乾燥させてから薬を染み込ませた綿球で塗布します。※銀の沈着によって歯が黒くなるのが欠点です。

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お子様の受診

お子様の歯と口の健診や治療においでの保護者の方に、より良い診療のためのご協力をお願い致します。私たちスタッフ一同がとても残念に思うのは、「歯医者は痛い所」という先入観が早々と子供にもあることです。確かに大人でもいやな所ですし、歯の治療に苦痛がないわけではありません。でも痛みを抑えたり、和らげたりする方法がありますし、お子様が安心してできるようにとスタッフは様々な工夫をしています。もしお子様が「歯が痛い」と訴えたときには、優しく「口の中のバイキンを退治してもらいましょうね」などの言葉をかけてお連れください。
歯医者を嫌がる子供さんに「歯を削らないよ」はだめですネ!言う事を聞かないから「注射してもらうヨ!」は絶対ダメ!子供は意外によく覚えているものです。出来るだけ本当の事をやさしく伝えてください。

お子様の受診に際してのお願い

  • 歯を磨いてから来院してください。
  • ひどい空腹時や満腹時は避けてください。
  • 寝起きも機嫌が悪くなるので避けたほうがいいでしょう。
  • お手洗いを済ませてください。
  • 泣いて汗をかく子供がいます。タオルと着替えを用意されると良いでしょう。
  • お子様を怖がらせる言葉は普段から使わないようにしてください。
  • 診察がすみましたら、たとえ泣いても「偉かったね!」「よくがんばったね!」とほめてあげて下さい。
  • お子様を励まして、治療は最後まで受けさせて下さい。
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フッ素について

フッ素を歯に付けるとむし歯になりにくくなると言われています。では、フッ素とは何なのでしょうか?また、フッ素が歯を強くするとはどういうことなのでしょうか。

生態系におけるフッ素

フッ素はその強い反応性から、自然の状態では単体で存在しません。ですから何らかの物質とくっついて、安定した化合物として存在しています。フッ素は特別な物質ではなく自然界のたくさんのもの(空気、雨、土壌、水道水、動植物組織など)に含まれています。

フッ素のはたらき

歯とフッ素はどのような関わりがあるのでしょうか。人の歯の表面は、エナメル質でおおわれています。エナメル質は人体の中でもっともかたいところですが、むし歯になると溶けてしまいます。フッ素はこのエナメル質(ハイドロキシアパタイト)に取り込まれるとフルオロアパタイトというむし歯に強い(溶けにくい)物質に変えることが出来ます。
また成熟していない形成期の歯にたいしては、より結晶性の高いハイドロキシアパタイトを生成して強い歯をつくります。ほかにも自然治癒が可能な初期のむし歯の場合、フッ素を塗ることで治療を助けることが出来ます。

フッ素の安全性

私たちはフッ素を食べ物や飲物などから自然に少しずつ体内に取り込んでいます。フッ素は特別な薬品ではありませんので、大量に使用しなければ体に悪影響を及ぼしません。
フッ素を塗ったからと言ってむし歯にならないというわけではありません。フッ素は予防手段の一つにすぎません。むし歯予防の基本は食生活、生活習慣に気をつけることです。

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フッ素塗布とシーラントについて

むし歯を予防するのに大切なことは食習慣、生活習慣です。もちろん歯みがきも重要です。歯科医院ではこれら以外にも行える予防方法があります。ここでは、フッ素塗布とシーラントについて説明します。

フッ素塗布について

フッ素はむし歯に強い歯をつくる性質を持っています。このフッ素を定期的に歯に塗ることで歯質を強化します。歯に直接フッ素を塗るので、市販の歯磨剤よりも効果的に取り込むことが出来ます。

  1. 歯をきれいに磨いた後、エアーを吹き付けて歯の表面を乾燥させます。
  2. 脱脂綿などにフッ素入りの薬剤をしみこませ、歯に塗ります。
  3. フッ素を歯に塗った後は30分ほどうがいや飲食をさけます。(たまったつばは吐き出してください。)

上の1~3を2週間の内に3~4回行います。これを年2~3回実施します。このほかにもフッ素の洗口法(うがい)やイオン導入法などがあります。

シーラントについて

奥歯の噛む面には溝があり、むし歯が出来やすいところです。ここにシールをしてむし歯を予防する方法があります。これがシーラントです。シーラントは歯を削ることが無いので痛みはありません。ただし、このシールが剥がれることもありますので、定期的に検診をする必要があります。

フッ素塗布やシーラントを行ったからといって、必ずしもむし歯が出来なくなるというものではありません。また、これらの処置は初期のむし歯の治療法としても行います。

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